レビュー

アベンジャーズ エンドゲーム(Avengers: Endgame)

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Avengers Endgame

キット ♤ 3.5 ★★★
アイラ ♡ 3.5 ★★★

アイアンマン、キャプテン・アメリカ、ソー、ハルクなどマーベルコミックが生んだスーパーヒーローが同一の世界で活躍する「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」の中核となる『アベンジャーズ』シリーズ第4作。前作『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』の続編となる。最強の敵サノスによって、ヒーローたちを含む全人類の半分が一瞬で消し去られてしまった前作を受け、アベンジャーズの残されたメンバーたちが再結集し、サノスを倒して世界を救うための戦いに挑んでいく。今回はホークアイやアントマンたちも参加し、新たにキャプテン・マーベルも加わる。監督は前作に引き続き、アンソニー&ジョー・ルッソ兄弟。

 

言いたい放題

キット♤ マーベルのスーパーヒーローが総出演する『アベンジャーズ』の第4作。その集大成となる本作は182分の長尺。前作『インフィニティ・ウォー』で悪役サノスにええようにやられて消化不良で終わってたけど、この続編ですべて決着する。マーベルの箝口令が厳しく、公開前にストーリーが全く漏れてこなかったこともあって、ネットでは事前に好き勝手な想像が飛び交ってたけど、個人的に興味があったのは「指パッチンを手に入れたサノスをどうやって倒すか?」ということと、「強すぎて他とのバランスが悪すぎるキャプテン・マーベルをどう使うか」の2点。

アイラ♡ 前作でのサノスの強さはもはや圧倒的すぎて、それと互角に戦わすための戦力として、キャプテン・マーベルを守護神的な存在として急遽仕立てたような印象さえあったんやけど・・・。

♤ まずサノスについては、映画が始まって早い段階でインフィニティ・ストーンを破壊したサノスが無抵抗でやられてしまい、「あれっ」と拍子抜けさせておいて、それで終わらせないところが良い。

♡ ドン・コルレオーネみたいな、のどかな隠遁ライフやってんけどなぁ。

♤ 一方キャプテン・マーベルのほうは、冒頭でのトニー・スターク救出で見せ場を作ってもらったけど、いちばん肝心なラストの乱戦では実力の100分の1も出してないやんという感じ。

♡ こちらは私もちょっと拍子抜け。もっとも、旧来からの根強いアベンジャーズのファンの期待に応えるには、これくらいにとどめざるを得ないのかとも思ったけど。何しろMARVELの抱えるスーパーヒーローを次から次へと出さねばならないのやし。

♤ クレジットされている俳優だけでも30人を超える。各ヒーロー単体の作品からすべて観ていない者には、誰かわからんのもけっこういる。けど、前作の指パッチンから生き残ったアイアンマン、キャプテン・アメリカ、ソー、ハルク、ブラック・ウィドウ、ホーク・アイは最初のアベンジャーズのメンバー。これにキャプテン・マーベルとガーディアン組の2人とアントマンという構成から見ると、初代アベンジャーズ偏重なのが見て取れる。ドクター・ストレンジやブラックパンサーなど後発組は、取り扱いが軽くて気の毒なほど。スパイダーマンは前作でも若造扱いやったけど、版権SONYのキャラなので継子扱いは仕方ないところやな。

♡ それでも、いまやかなりのギャラを取る俳優をこれだけ揃えて、どうにか納得できる露出バランスで出番を作ってるのはたいしたもの。スケジュール調整だけでも大変やったと思う。ほんのちょっとしたシーンだけのために、びっくりするような俳優が顔出してるし。映像合成技術の賜物ではあるわね。

♤ 真田広之がちょこっと出てきたり、本筋とあまり関係ないおまけみたいなシーンもあったり。物語のほうも、サノスに破壊された世界を修復するため、タイムトラベルで過去の人々に会いに行くなど盛りだくさん。ラストの総出演による戦闘も賑やかでええな。ただ、ストーリーの組み立て上必要なんやろけど、家族や仲間を失った喪失感に重きを置きすぎていたようにも感じた。もっと派手にバシバシ戦ってくれてもよかったんやけど。

♡ 好みかもしれないけど、タイムトラベルというアイディアってちょっと安易な気がしない? その手を使えば何でもありやし。タイムパラドックスについて変な理論を説明してたけど、よくわからんかった・・・。

♤ タイムトラベルものにパラドックスの問題がつきまとうのは悩ましいところ。ここでは過去に戻って歴史を変えるのではなく、インフィニティ・ストーンを使って「サノスにやられた後の世界」を変えるだけで、しかもストーンは昔の場所に戻すから問題ないという怪しい理屈がこねられるけど、ストーンを取りに行く段階で過去を変えているし、そもそも過去からやってきたサノスをやっつけることは過去を変えることやと思うねんけどなぁ。

♡ まぁアメコミものに理屈も何もないんやろけどね。

♤ そこに厳密な整合性を求めるべきではないとは思うけどな。けどやっぱり突っ込みたいのはキャプテン・マーベルのこと。自力で空を飛べて宇宙空間にも行けるし、体当たりで宇宙船を破壊するほどのパワーを持ってるんなら、サノスくらい片手で捻れるやろに、サノスとはほとんど対峙していない。過去にサノスにやられたアイアンマン、キャプテン・アメリカ、ソーが3人がかりで戦うのやけど、最初からキャプテン・マーベルを当てといたら楽勝やん。スーパーパワーが強力になればなるほど、常人のホーク・アイなどとのバランスが悪くなるのは昔からやけど、キャプテン・マーベルを活かしきれなかった感が強い。さらに、ラストで指パッチンしたアイアンマンが瀕死の重傷を負うけど、この時点ではストーンは自由に使える状態やねんから、指パッチンで治せばええのに・・・と誰もが思ったんちゃうかな。ついでにブラック・ウィドウもおまけで生き返らせたったらええやん。
などなど、突っ込みどころはまだあるけど、まあこれくらいにしといたろか。
ほんで、次はX-Menのリブート?

 

予告編

スタッフ

監督 アンソニー・ルッソ
ジョー・ルッソ
脚本 クリストファー・マルクス
スティーブン・マクフィーリー

 

キャスト

ロバート・ダウニー・Jr. トニー・スターク/アイアンマン
クリス・エバンス スティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカ
マーク・ラファロ ブルース・バナー/ハルク
クリス・ヘムズワース ソー
スカーレット・ヨハンソン ナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウ
ジェレミー・レナー クリント・バートン/ホークアイ
ドン・チードル ジェームズ・ローズ/ウォーマシン
ポール・ラッド スコット・ラング/アントマン
ブリー・ラーソン キャロル・ダンヴァース/キャプテン・マーベル
ベネディクト・カンバーバッチ ドクター・ストレンジ
チャドリック・ボウズマン ブラックパンサー
トム・ホランド ピーター・パーカー/スパイダーマン
カレン・ギラン ネビュラ
ゾーイ・サルダナ ガモーラ
エヴァンジェリン・リリー ワスプ
ダナイ・グリラ オコエ
ベネディクト・ウォン ウォン
ジョン・ファブロー ハッピー・ホーガン
ブラッドリー・クーパー ロケット(声)
グウィネス・パルトロウ ペッパー・ポッツ
ジョシュ・ブローリン サノス
真田広之 アキヒコ

 

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