おすすめ度
キット ♤ 2.5 ★★☆
アイラ ♡ 3.0 ★★★
「Mr.ビーン」であまりにも著名なローワン・アトキンソン主演のスパイアクションコメディ『ジョニー・イングリッシュ』シリーズの第3作。何者かによって仕掛けられた大規模なサイバー攻撃のため、イギリスの諜報機関「MI7」の現役スパイの情報が漏洩。かつての敏腕諜報員らも事故死してしまい、頼みの綱としてスパイ学校の教師となっていたジョニー・イングリッシュが呼び出される。しかしジョニーは完全なアナログ人間。最先端テクノロジーの知識を持ちわせないまま、サイバー攻撃の主に立ち向かっていくことに・・・。『007 慰めの報酬』のボンドガールだったオルガ・キュリレンコ、イギリスのベテラン女優エマ・トンプソンらが共演。
言いたい放題
アイラ♡ まさにローワン・アトキンソンの独壇場。何のひねりもない、そうくればこうなるだろうという予測が100%的中するストレートな笑いで全編を貫いてるのはさすが。
キット♤ 「Mr.ビーン」のアクの強いキャラクターが意識に刷り込まれているので、本作でも随所でMr.ビーンを連想してしまう。強い思い込みで失敗ばかりするくせに、責任感はゼロで他人の迷惑を考えない。イギリスには『モンティ・パイソン』のようなシュールなナンセンスコメディを受け入れる素地があると思うけど、これに政府の諜報組織MI7(MI5でもMI6でもなく)を007風にミックスしたところが味噌ってとこなんやろな。評価はローワン・アトキンソンの好き嫌いでほとんど決まってしいそうやけど、同じナンセンススパイ物なら、『それ行けスマート』の方が個人的には僕の好み。ナンセンス物なのでストーリーの整合性や現実性をうんぬんするものではなく、その瞬間がおもろければOK。ただ個々のギャグにパンチがいまいち効いていないのが残念。
♡ ローワン・アトキンソンの笑いは古典的やからね。期待を裏切らない安定ぶりではやっぱり1ジャンルを確立してると言える。前2作は観てないけど、配役にはなかなか凝ってるのよね。本物のボンドガールだったオルガ・キュリレンコを起用して、もっと贅沢なのが英国首相役に名優エマ・トンプソンをあてたこと。あんなエキセントリックな役でも、彼女がいるだけで場が締まる。でも一番面白かったのは、いつも忠実に付き従ってくれる相棒のボブの奥さんの登場よね。“Lovely girl”というからどんな人かと思えば、海軍の偉いさんで、しかも潜水艦の艦長やった・・・。
♤ あと、VRの機械を付けたまま町へ出ていってのドタバタは面白かったな。本部がサイバー攻撃を受けたあとに、最新のデジタル製品を使えないジョニーが持っているアナログ機器が、ネットワークにつながっていなかったがために安全だったみたいな、逆説的に真理を突くところも笑えた。
♡ 好きだと思うのは、ジョニーがスパイ学校のいい教師だという設定。子どもたちの使い方がなかなかよかった!
予告編
スタッフ
監督 | デビッド・カー |
脚本 | ウィリアム・デイビス |
キャスト
ローワン・アトキンソン | ジョニー・イングリッシュ |
ベン・ミラー | ボブ |
オルガ・キュリレンコ | オフィーリア |
ジェイク・レイシー | ヴォルタ |
エマ・トンプソン | 首相 |
マシュー・ビアード | P |
アダム・ジェームズ | ペガサス |
ミランダ・ヘネシー | タラ |