映画館案内
東宝と並ぶ映画の製作、配給、興行会社の雄、松竹の旗艦劇場。3つのスクリーンを擁し、丸の内ピカデリー1、2は有楽町センタービルルミネ側9階、丸の内ピカデリー3は有楽町マリオン新館5階にある。前身は1924年に開設された「邦楽座」、その後経営の変更、改名などを経て1984年に有楽町マリオンの現在の場所へ移転して今に至る。その間延べ93年、現在の場所へ移転してから33年という歴史のある映画館。
同じ有楽町センタービルの阪急側9階にはライバル東宝の旗艦劇場TOHOシネマズ日劇が相対する。
東京都内のスクリーン数では松竹は東宝に遅れをとっており、時代の流れも巨大劇場からシネコンへと移ってきた中で、やや古めかしさは否めない。しかし、802席の丸の内ピカデリー1、586席の丸の内ピカデリー2、540席の丸の内ピカデリー3というハコの巨大さは200~300席がメインのシネコンにはない威厳と風格を感じさせる。
最新のドルビーアトモスではないが、音響はドルビーデジタルに対応している。アナログ時代のドルビーSRの銘版が妙に物悲しい。
入り口の左側には自動発券機があるが、わずか2台あるのみ。数人の行列ができることがあるが、2台で賄えるということは観客の年齢層が高いということか?
2つ並んだ1口の右が丸の内ピカデリー1、左が丸の内ピカデリー2。2つは館内の案内カウンターの前で繋がっているが行き来はできない。写真は丸の内ピカデリー1側から見たところ。
館内の壁、床は赤で統一されたデザイン。照明も明るすぎること無く、落ち着いた雰囲気。
両館とも1階席と2階席に分かれている。
丸の内ピカデリー1の1階席。30年以上前の設計なので、床の傾斜が小さく混み合うと前の人がじゃまになりそう。
丸の内ピカデリー1の2階席。こちらの方がしっかり傾斜している。おすすめは最前列の中央。視点は大きなスクリーンの中央よりやや上になるが見下ろす感じでもなく見易い。
こちらは丸の内ピカデリー2の1階席。やはり傾斜が少ない。
同じく丸の内ピカデリー2の2階席。十分前後の段差が取られているが最前列がおすすめ。
設備は最新ではないが、映画が娯楽の王者だった頃の栄光のなごりを感じさせる映画館。スクリーンは大きいし、圧迫感のない空間でゆったりと映画を観るのも悪くない。