おすすめ度
キット ♤ 3.5 ★★★☆
アイラ ♡ 3.5 ★★★☆
シリーズ14年ぶりの新作として2015年に公開された『ジュラシック・ワールド』の続編。前作で遺伝子操作により誕生したインドミナス・レックスとT-REXの激闘の末に崩壊したテーマパーク「ジュラシック・ワールド」のあるイスラ・ヌブラル島。島では火山噴火の危険が高まり、残された恐竜たちを救出するかどうかの決断が迫られていた。テーマパークの運営責任者だったクレアは、恐竜行動学者のオーウェンに声をかけ、恐竜を救うために動き出す。メインキャストには前作同様、オーウェンをクリス・プラット、クレアをブラウス・ダラス・ハワードが演じる。監督は『永遠のこどもたち』『インポッシブル』などで注目されたスペインの出身のJ・A・バヨナ。
言いたい放題
キット♤ 前作『ジュラシック・ワールド』の続編という位置づけ。主演のオーウェン(クリス・プラット)とクレア(ブライス・ダラス・ハワード)らも前回に続いての出演。映画公開までに予告編を何度も観たのでおよその筋書きが分かってしまったようにな気分で今ひとつ気乗りしなかったが、評判が良かったので観に行ってみた。
アイラ♡ 『ジュラシックパーク』以来のお約束をきちんと踏襲しながら、娯楽映画として片時も飽きさせない場面作りに徹しているという点でポイントは高いと思う。
♤ イスラ・ヌブラル島を舞台とした探査と大噴火から脱出を図る前半と、ロックウッド屋敷でのインドラプトルから逃げ回る後半はかなり趣が異なる。前半は、テーマパークのアトラクションを詰め込んだような派手なアクションの連続で、ある意味見飽きた感がある。一方、後半は狭い建物の中での追跡劇で、オリジナルのジュラシックパークから続く「鬼ごっこ」の要素を含んだサスペンス調で、こちらの方が出来が良いと思った。予告編は前半8割、後半2割くらいの比率で作られていたので、予告編を観てから本編を見ても十分楽しめた。
♡ この後半は、シリーズとしては趣をずいぶん変えてきたわけやけど、古いお屋敷と恐竜という取り合わせに違和感を覚えたのも事実。島の広大なスケール感がなくなってしまったでしょ。広々とした場所で生きる恐竜たちの様子がジュラシックパークの見せ場やと思うんやけど・・・。
♤ 島と屋敷という、まったく異なる舞台を前後半に用意したところはひとつの工夫やと思うで。でも基本的な構成要素は前作から変わってなくて、つまり、オーウェン、クレアのええもん、恐竜を軍事転用や商売に利用しようとする悪もん、悪意はないけど悪者に利用されてしまう連中があって、恐竜側にしてもラプトルのブルーのええもん、インドラプトルの悪もんという対比。それに加えて、前作と同じくティラノサウルスがさりげなくええもんの味方する。そして水中恐竜のモササウルスがマイペースで絡んでくるところも同じ。
♡ ティラノの絡みもお約束やからね(笑) あれは、空気を読めずただ神出鬼没に出てくるというところに、勘違いのラスボス感があってなかなかよろしい。ま、娯楽作やからそれでいいのやけど。
♤ 本シリーズは3作制作されることが決まっていて、これはその2作目。前作とくらべてやや小粒になった感はあるし、ユーモアの面でもいまひとつ。とはいえ、過去の作品の押さえどころを引用しつつ、3作目へのつなぎとしてよくできていると思う。
♡ といいつつ、ラストでは恐竜たちがついに野に放たれるたわけやけど・・・。
♤ 今後の展開は島を離れ、これまでと全く違ったものになってきそうやな。その点で次作に期待。
♡ ただ、クローンとはいえ命であり、それは守られるべきというメッセージはわかったのやけど、だから恐竜を放ってよいというのはエゴが過ぎない? シリーズ第1作目の、琥珀から太古の恐竜のDNAを取り出してクローンを作るという発想には心底驚いたし、島で優雅に暮らす恐竜たちの様子にもわくわくさせられた。回を追うごとに、あの新鮮な驚きが失われていくようなのはちょっと残念かなぁ。でもまぁクリス・プラットは大好きやし、相方のクレアが時おり見せる粗暴なキャラもとても好ましいので、主人公たちを観るのを楽しみに・・・という感じで次作を待つとするかな。
予告編
スタッフ
監督 | J・A・バヨナ |
脚本 | デレク・コノリー |
コリン・トレボロウ |
キャスト
クリス・プラット | オーウェン・グレイディ |
ブライス・ダラス・ハワード | クレア・ディアリング |
レイフ・スポール | イーライ・ミルズ |
ジャスティス・スミス | フランクリン・ウェブ |
ダニエラ・ピネダ | ジア・ロドリゲス |
ジェームズ・クロムウェル | ベンジャミン・ロックウッド |
トビー・ジョーンズ | エヴァーソル |
テッド・レビン | ケン・ウィートリー |
ジェフ・ゴールドブラム | イアン・マルコム |
B・D・ウォン | ヘンリー・ウー |
ジェラルディン・チャップリン | アイリス |
イザベラ・サーモン | メイジー・ロックウッド |