レビュー

ボーダーライン ソルジャーズ・デイ(Sicario: Day of the Soldado)

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Sicario Day of the Soldado

キット ♤ 3.5 ★★★☆
アイラ ♡ 3.5 ★★★☆

アメリカとメキシコの国境地帯における麻薬戦争を描き、アカデミー3部門にノミネートされた『ボーダーライン』の続編。前作に引き続きベニチオ・デル・トロ、ジョシュ・ブローリンの主演。アメリカで市民を狙う自爆テロ事件が発生。メキシコ経由の不法入国者が犯人と考える政府は、CIA特別捜査官マットに捜査を依頼し、マットはかつて麻薬カルテルに家族を殺された暗殺者アレハンドロに協力を依頼する。彼らは麻薬王の娘イサベルを誘拐し、メキシコ国境地帯で密入国ビジネスを仕切る麻薬カルテル同士の争いへと発展させる任務を極秘裏に遂行するが・・・。監督はイタリア人のステファノ・ソッリマ。音楽は18年2月に他界したヨハン・ヨハンソンに代わり、ヨハンソンに師事していたアイスランド出身のヒドゥル・グドナドッティルが担当している。

 

言いたい放題

キット♤ 『ボーダーライン』の続編。舞台は前作と同じくアメリカとメキシコの国境地帯。邦題は原題の『Sicario(暗殺者)』とは全く関係ないけど、“国境”と“合法と非合法との境界線”の両方にかけてあって、日本の配給会社にしてはよく考えてるな。本作も前作と同じくCIAとその協力者が相当非合法な手段で麻薬カルテルと戦うという構図。

アイラ♡ ただし、前作とはだいぶテイストが異なるかな・・・。娯楽性が強くなったような気がする。

♤ 前作の主演俳優エミリー・ブラント、ベニチオ・デル・トロ、ジョシュ・ブローリンからエミリー・ブラントが抜けて、おっさん二人の主演となったけど、実質的にはデル・トロを観る映画。法の遵守など全く気にしていないおっさん2人と良心に従って行動しようとするエミリー・ブラント演じるケイトとの対比が前作の見どころやったけど、ケイトがいない状態ではおっさんたちのやり放題(笑)。国境を超えて、カルテルのボスの娘を誘拐するという無法な計画を実行してしまう。でもCIAが国際的な違法行為をやっているのは数々の映画で描かれてきたので、そこは特に違和感なし。

♡ ところがちょっとしたアクシデントのため、計画が表沙汰になるのを恐れたアメリカ大統領の指示で計画は中断を命じられ、計画遂行の予定が狂ってしまう。

♤ 傭兵が雇い主に裏切られるのは、まぁよくあるパターン。前作では、ケイトの想定していなかったことが次々と起こって物語が繋がっていくダイナミックな展開だったのと比べると、どうしてもやや平凡な印象。と思っていると一ひねり入って、血も涙もない殺し屋だったはずのアレハンドロ(デル・トロ)が突然人道主義者に豹変。CIAの指示に従わず、誘拐したイザベルの命を守るため逃亡を始めるという予想外の展開。イザベルを演じた子役のイザベラ・モナーが以外に利発そうで良かった。途中で袂を分かったデル・トロとジョシュ・ブローリンの対決があるかと思ったが肩透かし。

♡ 終盤には大どんでん返しが待ってる仕掛け。ただ、ちょっと都合よく行き過ぎな感じではあるよね。娯楽作路線を行こうとしているのかしら。この不気味なエンディングが、続編の企画を予告しているようないないような・・・。

♤ ラストシーンで、アレハンドロは自分を撃った少年のもとへ現れるが、どうするのかわからないまま映画は終わる。前作のデル・トロなら間違いなく少年を殺すはずなんやけど・・・。あと、冒頭で映画冒頭でアメリカ国内で自爆テロが続発し、それがメキシコの麻薬カルテルと関連付けられるところには違和感を感じた。後ほど、両者は関係なかったという話になるが、トランプ大統領の対メキシコ政策を考えると何ともイヤな感じが残る。全体としては、ストーリーがやや単調で、偶然に都合よく依存するようなところがあったりして前作には及ばない。でも悪くはない。

 

予告編

スタッフ

監督 ステファノ・ソッリマ
脚本 テイラー・シェリダン

キャスト

ベニチオ・デル・トロ アレハンドロ
ジョシュ・ブローリン マット・グレイヴァー
イザベラ・モナー イザベル・レイエス
マシュー・モディーン ジェームズ・ライリー
キャサリン・キーナー シンシア・フォード
ジェフリー・ドノバン スティーヴ・フォーシング
イライジャ・ロドリゲス ミゲル・エルナンデス
マヌエル・ガルシア=ルルフォ ギャロ
デビッド・カスタニーダ ヘクター

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