映画館案内
TOHOシネマズの系列館の中では、大作映画ではないインディ系、アート系の作品を上映するミニシアター的な異色の存在。スクリーンは3つあり、4階のスクリーン1は224席、2階のスクリーン2は201席、地下1階のスクリーン3は190席とシネコンであれば中くらいの収容人数。元々日比谷映画劇場があった跡地に1987年開業以来30年経過、1934年の日比谷映画劇場開館まで遡れば80年以上の歴史がある。
このエリアは東宝本社、東宝宝塚劇場など東宝の拠点となる地域。映画館の前にはゴジラ像のある広場があり、道を隔てて本社と日比谷シャンテが入る東宝日比谷ビル、その向こうには新しいシネコンが入るビルが建設中。
当日券の販売は1階。ここからエレベーターで各階へ行くことになるが、エレベーターは1機しかない。
写真は4階のロビーと売店。ビルの敷地が広くないこともあって、各階のロビーは狭い。自動発券機がない時代に作られたので、vitの端末も1台だけ。行列ができた時には売店のカウンターでも発券してくれる。
築年は古いが、館内は十分に傾斜を取ってあって前の人の頭がじゃまになることはない。
座席配置は縦長で、中央と両脇に通路があるオーソドックスなスタイル。スクリーンサイズは最新の大型スクリーンを備える映画館と比べると小さいが、観やすい。音響はデジタル5.1チャンネルに対応しているが、ドルビーアトモスなどの最新のトレンドには未対応。
全席自由席だった時代に造られた映画館なのでTOHOシネマズの新しいシネコンと比べると古さを感じてしまう。特にロビーやエレベーターなどの付帯設備が貧弱。しかし、そういうところが返って昔の名画座を連想させる雰囲気で、上映作品が他のTOHOシネマズ系の映画館と一線を画していることと相まってファンが多い映画館。
TOHOシネマズ日劇と同様、来年に日比谷のシネコンが完成すれば、この映画館も閉館になる予定という。設備が最新になることは好ましいが、映画館のシネコン化が進んでそれぞれの特色が無くなっていくのは時代の流れとはいえ寂しく感じてしまう。